30㎞走は不要!?30km走の必要性を徹底解説

トレーニング原理 トレーニング理論

市民ランナーの間で有名な(?)30㎞走

レースペースで実施する30㎞走は不要と考えています

実施したことがある方はわかると思いますが、メチャクチャきついメニューです

キツイからこそ効果があると思っていませんか?

このページの記事を読んで「30㎞走」についての理解が深まり、「30㎞走」は要否をご自身で判断頂ければと思います

「30㎞走」について悩んでいる方はぜひご覧ください

このページではこんな疑問を解決します
  • 30㎞走とは?
  • 30㎞走はなぜ不要か?

30㎞走とは

  • 30㎞を走るトレーニング
  • 一般的にはマラソンのレースペースで走る

その名の通り30km走ることです

多くの方がレース前の最終確認の意味も込めて目標のレースペースで30㎞を走るのではないでしょうか?

私はレースペースでの30㎞走は不要と考えていますし、今までレースペースでの30㎞走をやったことがありません。それでもサブ3は達成しています

その理由を解説していきます

レースペースでの30㎞走が不要な理由

レースペースでの30㎞走が不要な理由は下記3点です

  • 距離が長すぎる(走っている時間が長すぎる)
  • 強度が高すぎる(ペースが速すぎる)
  • トレーニングの継続性が失われる(しばらくトレーニングができなくなる)

1つずつ詳しく解説していきます

距離が長い(走っている時間が長い)

「ダニエルズのランニング・フォーミュラ」の解説によると1回のトレーニングで走ってよい距離は下記となります

・週間走行距離64㎞未満:週間走行距離の30%

・週間走行距離64㎞以上:週間走行距離の25% または 150分 の少ない方

ダニエルズのランニング・フォーミュラ第4版 P55

このルールを適用すると1回のトレーニングで30㎞走れる方は月間走行距離480㎞以上(週間120㎞の25%=30㎞)の方となります

月間走行距離が480㎞以上のランナーは1%未満のため、ほとんどの方は30㎞走らない方がよいことになります

下記のグラフを見るとほとんどいないことがわかります

ランナー世論調査2017より

月間走行距離

ランナー世論調査2017 -Runnet

エリートランナーは30㎞走やっている人がいるではないかとのご意見もあると思います

これについてはエリートランナーの30㎞と市民ランナーの30㎞では負荷が違いすぎます

市民ランナーの方が圧倒的に負荷が高くなります

これも「ダニエルズのランニング・フォーミュラ」の解説にあります

何回か練習で32㎞を走っておかなければならないと主張する指導者やランナーも少なからずいる。しかしマラソンに6時間も7時間もかける人が32㎞を走ろうとすると5時間も走ることになってしまう。これでは初心者にとってあまりにも負担が大きい。エリートランナーだと64~80㎞走ってやっと5時間だ。そんな練習をするランナーはそういない。となると、初心者のほうがエリートランナーより長い時間練習することになる。それはナンセンスというものだ。

ダニエルズのランニング・フォーミュラ第4版 P55

「初心者のほうがエリートランナーより長い時間練習することになる。それはナンセンスというものだ」この一文に集約されていますね

ダニエルズはトレーニングの管理は時間で設定することを推奨しています

これには私も同意見です。身体活動は化学反応の連続のため時間で管理すべきと考えています

人間の身体は走った距離に応じてエネルギー供給の調整をしているわけではないですからね

以上のことから30㎞はほとんどのランナーにとって距離が長すぎるということになります

強度が高い(ペースが速い)

「ダニエルズのランニング・フォーミュラー」にはMペースランニングというトレーニングがあります

マラソンのレースペースで走るトレーニングです

マラソンペース走に関しては次の記事をご覧ください

マラソンのレースペースで走る上限は「110分または29㎞の少ない方」と解説しています

持続的なMペースランニングの場合は、110分または29kmのどちらか少ない方を上限とするといいだろう

ダニエルズのランニング・フォーミュラ第4版 P58

29㎞が上限になる方はマラソンのタイムが2:43程度の方になりますのでほとんどの方は110分が上限になります

逆に考えればレースペースのトレーニングは110分も実施すれば十分ということです

30㎞走というとかなりキツいイメージがあると思いますが、110分と言えばどうでしょうか?

サブ4が目標であれば20㎞程度です

これなら多少余力を残して終われるのではないでしょうか?

トレーニングの継続性が失われる(しばらくトレーニングができなくなる)

トレーニングは継続することが大事ですが、ここまで解説してきたように多くの方にとってレースペースの30㎞走はかなり負荷の高いトレーニングとなるため、その後のトレーニングが継続できない場合があります

人によっては30km走の後、1週間まともにトレーニングができないこともあります

継続的にトレーニングするためにも、ロング走の負荷はロング走の3日後には普段通りのトレーニングができる程度にしてください

まとめ:レースペースの30㎞走は不要です

レースペースの30㎞走は負荷が高すぎるため不要と考えています

レースペースで走りたい場合は上限110分を目安に走りましょう

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